玄関を共有とした二世帯住宅を設計・施工させていただきました。お互いのプライバシーを保ちながら、見守り合える程よい距離感を意識して計画しました。

敷地は比較的交通量の多い県道沿いに位置し、南東側には奥羽山脈から連なる蔵王連峰を望むことができる、自然豊かなロケーションです。その一方で、道路からの騒音にも配慮し、断熱性能の高い開口部や間取りの工夫によって、快適な住環境を実現しています。

居室はすべて南側に配置し、冬季には日射を効果的に取り入れることができます。また、二重断熱（付加断熱）の壁と三重断熱の天井により、熱を逃がしにくく、最小限の空調設備でも室内の熱を効率的に循環させます。

1階南側の掃き出し窓からは庭や畑に直接アクセスでき、畑仕事の合間にくつろいだり、室内から緑を眺めて過ごすことができます。2階は南北に抜けるLDKとなっており、夏には北側からの涼しい風が心地よく通り抜けます。さらに、寝室に隣接した書斎やウォークインクローゼット、パントリー、脱衣室兼ランドリースペースも備え、コンパクトながらも機能的な住まいとなっています。

ガレージにはタイヤや冬季の除雪道具などを収納できる大容量の棚を設置しました。ガレージから玄関ポーチへの出入りが可能なため、悪天候時でも安心して使うことができます。

外観は黒を基調に木調をあしらい、スタイリッシュで温かみのある印象に。屋根は南側に勾配を持たせ、将来的な太陽光パネルの設置も視野に入れた設計としています。