山形県は三世代同居率が全国で最も高い地域です。そのような背景のもと、今回三世代同居住宅の設計・施工を担当させていただきました。三世代同居の場合、住まい手のライフスタイルにもよりますが、二世帯住宅のように水廻り設備を増やしプライバシーを確保するため、住宅の規模が大きくなりがちです。

しかし、資材価格の高騰により住宅コストが上昇している現状では、住まいの機能性を損なうことなくコストを抑える工夫が求められます。そこで、スペースを兼用して使用頻度を上げることや、プライバシーに配慮した間取りの工夫によって、適切なサイズにシェイプアップする設計を心がけています。

また、設備機器は約10年ごとに買い替えが必要となるため、エアコンの台数を減らす工夫も維持管理費用の軽減に有効です。そのため、新築時に改修が難しい高気密・高断熱工事に費用をかけ、コストバランスに優れた機能的で快適な住まいづくりを実現しています。